マンサクはどこ? |
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春を告げるという花”マンサク”を求めて高水三山へ登った。 |
今回計画してくれたクラが、市の観光課に問い合わせたところ「マンサクは御岳山で咲き始めたので、それより標高が低いのでちょうどいい頃かもしれない」というあいまいな答えだったという。 |
昨日降った雨が山は雪だったようで、青梅線に乗ると真っ白に雪化粧した山がとてもきれいだ。 |
軍畑(いくさばた)という代わった名前の駅で下車する。無人駅だが”Suica”は使えた。 |
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いくさばた |
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ロウバイの甘い香りが漂う道を30分ほど歩くと高源寺があり、ほどなく登山道へ入る。 |
頭の上から木に積もった雪が溶け、雨のように降ってきた。足元もぬかるんでいるのでスパッツをつけ、傘を出したり、ゴアテックスのパーカーに着替えたりと慌てて準備した。 |
この山は皇太子様、雅子様がはじめて一緒に登られた山だそうで、私が登った5〜6年前とはだいぶ様子が変わっていた。 |
常福院境内 |
道標は新しくなり、登山道も整備され杉林の手入れも行届いている。 |
雪は登るにつれ多くなり、先に登った人が一人いるだけで、真っ白でフカフカだったが、今回アイゼンは必要なかった。 |
杉林を進むと5合目、6合目・・・と道標があり、常福院が10合目になる。常福院の辺りは10センチくらい積もっていた。鐘楼もある広い境内は静まりかえっていた。立派な東屋とトイレがあった。 |
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見晴らしが良くなった尾根道を一登りすると、高水山頂だ。 |
暖かい日がふりそそぎ、御岳山や日ノ出山方面が素晴らしくよい眺めだ。確か次の岩茸石山はあまり見晴らしが良くなかった記憶があり、ここで少し早めのランチにした。 |
岩茸石山(左)〜高水山(右) |
熱々おでんと、おにぎりにトマトやフルーツ。 |
雪の中で冷やしたキャラメルプリンのデザートと、皆で持ち寄った食料で豪華ランチになった。白い山々を見ながらコーヒーを飲み、ゆっくりと楽しんで次の岩茸石山へ向かうことにした。 |
歩き始めてまもなくJunjunが「あっ!忘れてた。マンサクはどこ?」そういえば楽しいランチタイムで、今日の目的であるマンサクのお花見のことをすっかり忘れていた。 |
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それからは注意して歩いていると、尾根の北斜面にそれらしき花がチラホラ。 |
高水山周辺に咲いているという”マンサク”だが、全く気づかなかった。この花で有名な山なので、そんなに数が少ないはずはない。 |
「黄色で目立たない花なので、見落とさないように」と観光課の人に言われていたが、これではまだわからないはずだ。やはり少し早すぎたようだ。見頃は3月半ば頃か。 |
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好展望の岩茸石山 |
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30分ほどで岩茸石山へ着く。そこは以前来た時とは全く違い、周りの雑木はすっかり切り払われ、展望のよい山になっていた。 |
これも皇太子様効果か。棒ノ折山、川苔山も近く、奥多摩や秩父の山並みがぐるりと見渡せる。次はここでランチにしよう。 |
急斜面を下ると今歩いてきた二つの山が並んでよく見えた。 |
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惣岳山へは左への巻き道と、木の根と岩をよじ登る直登の道がある。ここでToshiさんが足がつってしまった。無理せず一人で巻き道を行くと言うので、私たちは直登を登ることにした。 |
寒い時期には血行が悪くなるせいか、足がつりやすくなるようだ。 |
山頂は杉の木に囲まれ、金網で囲まれた神社があった。奥深く、物静かなところだ。 |
一休みして下ろうとしたとき、Toshiさんが姿を見せほっとした。 |
岩茸石山の御神木 |
少し下ったところに御神木にしめ縄がかかった杉の巨木があった。やがて水場があり小さな祠がまつってある。 |
鞍部の四差路に出るが、直進して御岳駅への道を行く。いくつかのピークを越えると、町並みが見えてきた。そして青梅線の線路を渡ったところに、手打ちそばで有名な『玉川屋』があった。私たちもここで美味しいとろろそばを食べて帰ることにした。 |
マンサクの花は早すぎたが、高水三山は以前に比べずっと見晴らしの良い山になっていて、楽しいミニ縦走ができた。 |