7月7日(日)曇りのちガスのち風雨 |
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広河原(1520m)も涼しかったが、標高2030mの北沢峠は更に涼しい。 |
雨がポツポツ降ってきた。ザックカバーだけ掛けて出発。大したことはなさそうだ。 |
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北沢峠 |
仙丈ヶ岳登山口 |
今年は雪解けが遅く、藪沢ルートはまだ開通していないというので、小仙丈ルートをピストンする予定だ。 |
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樹林帯を登って行くと、1合目の標識、少し下って2合目に着いた。北沢長衛小屋分岐になっている。 |
南アルプス特有のシラビソの森は、苔むししっとりしている。緩やかな登りでウォーミングアップにちょうどよい。 |
2合目 |
4合目 |
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もう下って来る人がいる。小屋泊まりの人が多いようだが、健脚な人は早朝出発し、もうピストンしてきたそうだ。土日に行った人は最悪の天気だったようだ。 |
ジグザグの急登になる。4合目を過ぎると、クマさんは「あ~きついな~。疲れる~。」と弱気な発言。まだ半分も登っていないのに。そういえば、二人だけで3千メートル級の山に来るのは初めてかもしれない。 |
コイワカガミが咲いていた。写真を取っていると、「この先に大群落がありますよ。」と教えてくれた。花の仙丈と言われているので楽しみだ。 |
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キバナノコマノツメもたくさん見られるようになる。 |
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コイワカガミ |
キバナノコマノツメ |
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大滝ノ頭(5合目) |
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やっと5合目に到着。歩き始めてから1時間45分。きつい登りが続く。 |
馬ノ背の分岐だが、通行止めになっていた。 登山道左にも雪が残る。 |
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大滝ノ頭(5合目) |
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馬ノ背分岐通行止め |
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降りてきた人が「ワァ~見えた!」と声を上げたので、振り返ると少しだけ雲が切れ、仙水峠が姿を現していた。 |
標高が上がってきたら、雲の中に入ったようで真っ白になってきた。森林限界のハイマツ帯になった。 |
仙水峠 |
6合目ガスの中に |
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下って来た人が、「上は風が強いですよ」と言う。皆しっかり雨具を身に付けていた。 |
ハクサンシャクナゲも多いが、今年は外れ年なのかほとんど花芽はない。そんな中一株だけ咲いていた。 |
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ガレ場には言われた通り、たくさんのコイワカガミの群落があった。 |
イワウメの花弁が霧に濡れて透き通っている。 |
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ハクサンシャクナゲ |
イワウメ |
今回小屋には早目に到着できる予定なので、長い休憩は取らずに行こうと思っていた。8合目を過ぎた辺りでクマさんが「ここでお昼にしようよ。」と言う。時間はあるがこんなところで長く休んだら、この先の急坂が歩けなくなりそうだ。クマさんはサラリーマン時代の習性か、12時になるとお腹がすく。 とりあえずおにぎり1個だけ食べてもらって、先に進む。 |
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すっかりガスの中 |
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帽子が飛ばされそうな強い風、濃霧で辺りは全く見えなくなった。 |
急な岩場を登ると、突然小仙丈岳に着いた。以外に風は弱い。軽くお昼休憩にする。私はあまり食欲がない。 |
真っ白な小仙丈岳(2855m) |
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仙丈小屋分岐 |
休んでいたらとうとう雨が降り出した。 |
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小仙丈岳の下りは急な岩場だ。濡れているので注意深く下る。 |
道は緩やかになり花も多いが、雨で写真も撮れない。 |
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小屋に向けて下る |
霞む仙丈小屋 |
何も見えないのでわからないが、人の声がする。霞む仙丈小屋がだんだん姿を現した。 |
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小屋のご主人に迎えられ、濡れた雨具を脱ぐ。小屋にはぬくぬくと薪ストーブが炊かれていた。 |
小屋は新しく清潔だった。 |
外は7度。寒いのにクマさんは早速生ビールを注文している。 |
日の出日の入り |
夕食 |
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次々と登山者がやってきた。といっても今日は10名だけ。岡山から昨夜車を飛ばしてきた来た3人の女性達は、登山し、明日はまた車で帰るというのだからパワフルだ。他にガイドさんつきの岐阜の4人グループ(贅沢な)。もう一人は信大の植物学専攻のW先生が高山植物の調査に来ていた。花のことなどいろいろ教えてもらった。少人数なので、ストーブを囲んで話がはずむ。そして皆さんアルコールが入り、口も軽くなる。 |
またご主人が面白い人で、おしゃべり好き。甲斐駒に登るなら絶対黒戸尾根がお勧めだそうだ。以前皇太子さまが登った時にそちらの小屋番をしていたそうで、意外な一面など楽しいエピソードを語ってくれた。 |
トイレが外、水がない(手洗いは雨水)、飲料水は離れた水場までいかなければないが、こじんまりとしたよい小屋だった。 |
夕方は雨もやんだ。夕食は5時。消灯は7時半。あした晴れますように。おやすみなさ~い。 |
後半の仙丈ヶ岳へ |