7月31日(日)
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【花の火打山】 |
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ここのところ東京は蒸し暑く、35度にもなる日が多かった。笹ヶ峰は標高1300mあるので、高原の朝は爽やかだった。 |
笹ヶ峰牧場を抜け、左に乙見湖への道を分けるとすぐに駐車場へ着く。しばらくは木道の緩やかな上りが続く。 |
15分ほどで林道を横切り、大きなブナやシラカバの美しい樹林帯を抜けると、黒沢の流れを渡る。 |
笹ヶ峰登山口 |
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花は少なく、タテヤマウツボグサ、オオバミゾホオズキの黄色い花が見れたくらいだった。
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すぐに傾斜がきつくなり、12曲がりという、このコース一番の急登にさしかかる。九十九折で段差の大きい岩場が多く、花も展望もない道をただひたすら2時間近く登り続ける。風もなく暑い。 |
へとへとになった頃辺りが明るくなり、尾根上を登ると、富士見平に着く。ここで黒沢池へ向かう道を右に分け、高谷池ヒュッテを目指す。 |
12曲がりの急登 |
富士見平というが今日はあまり展望はない。 |
ここでもって来たお弁当を広げる。暑いので、いつもより水分はたくさん取った。キュウリの漬物や果物が美味しい。 |
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登りが緩やかになり、また笹の中の木道になった。木々の中にキヌガサソウを発見。大きな葉と白い大きな花は奥のほうにあっても自分を主張しているので目立つ。 |
山頂付近に雪渓が残るゆったりした山容の火打山が遠くに見えてきた。三角屋根の高谷池ヒュッテが小さく見える。ここまで標高差800m、4時間近くかかった。
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高谷池ヒュッテは2100mの高谷池のかたわらに建つ。 |
バックは火打山 |
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周りには地塘が広がり、目の前には雪渓の残る火打山の眺めが素晴らしい高原風のロケーションで、天上の楽園といわれている。 |
この小屋はなるべく自炊を推奨しているので、鍋、食器、ガス、水、全て揃っていて無料で使える。食材のみ持参すればよいので、私たちも自炊にした。炊事場は家庭の台所の感覚で清潔なので、初心者でも簡単に自炊が楽しめる。食器も陶磁器のものが多い。 |
私たちの夕食メニューは、マーボー春雨、ご飯(アルファ米)、漬物、照り焼きチキン、サラダ(トマト、キュウリ)、フルーツ(なし、グレープフルーツ)それにビール。 |
高谷池ヒュッテと地塘 |
小屋に荷物を置き、サブザックで火打山頂を目指す。 |
小屋でゆっくりしてしまい、出発が2時近くになってしまった。雨がポツポツ降り出してきたが大したことはなさそうだ。今日の天気予報はあまりよくなかったが、予想に反してよい天気だった。 |
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湿原の中の木道を歩く。標高の高い山の上にある天狗ノ原はお花畑の別天地だった。ハクサンコザクラは7月中頃が見事だったそうだが、天狗ノ原にはやや盛りを過ぎてはいたが、ピンクの可愛い群落がまだ十分見られた。 |
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高谷池ヒュッテ到着 |
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コバイケイソウの大群落、真っ白なホワホワのワタスゲは風にゆれ、山頂はまだまだ先なのに、なかなか先に進めなかった。 |
他にも花は多く、クルマユリ、ウサギギク、キヌガサソウ、ワタスゲ、コバイケイソウ、イワイチョウ、ヒメシャジン・・・ |
天狗ノ原(ハクサンコザクラ) |
満開のコバイケイソウ |
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木道が終わると、傾斜が増し尾根歩きとなる。降りてきた人が、「この先にライチョウがいましたよ」という。ライチョウはガスが濃くなると出てくるらしい。ハイマツ帯となり、辺りは一面の花畑になった。私たちが雷鳥平に着いた時にはもうライチョウの姿はなかった。 |
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山頂まであと一息というとき、友人が一人、気持ちが悪いので引き返すという。残念だが明日は8時間以上歩くので、無理は出来ない。4人で山頂を目指すことにした。 |
最後の30分ほどは、火打山頂まで直登だった。 |
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ワタスゲと火打山 |
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よい天気の時は、妙高、黒姫、北アルプス、日本海まで見渡すことが出来るそうだが、今日は雲の中で何も見えず、風が強く寒い。 |
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以外に広い山頂はケルンが積んであるだけで、何もない。写真を撮り早々に下山。 |
小屋に着いたのは4時半。 |
山頂目指し登る |
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火打山頂(2462m) |
気持ちが悪くなった友人は休んだらだいぶよくなったそうで安心した。そのかわり、今度は暑さに弱い私が頭が痛くなってきた。食欲もなく、ヒエピタシートをおでこに貼り先に寝てしまった。 |
火打の花はこちら→ |