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沼津アルプス、駿河湾と富士山を眺めながら歩く低山縦走だが、アップダウンが多く変化に富んでおもしろいコースだ。冬場のトレーニングにはちょうどよかった。 |
遠いし乗り換えが多く、時間的にもちょっと無理かなと思っていたら、ちょうど地元から発着するツアー登山があったので、友人たちと4人で参加することにした。参加者は31名。バスは満席だった。 |
沼津インターを降りるとまもなく象が鼻をのばしたような山容の山が見えてきた。象の頭の部分が徳倉山で別名ゾウ山とも言われているそうだ。 |
天気予報がころころ変わり、今日はあいにくの曇り空、午後から雨の予報。 |
徳倉山より(大平山&鷲頭山) |
期待の富士山は裾野しか見えない。 |
沼津アルプスは全行程5山、7峠からなっているが、今回はそのハイライトを徳倉山(トククラヤマ)から鷲頭山(ワシズヤマ)、大平山(オオベラヤマ)までの3山、5峠を歩く。 |
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スタートは徳倉山登山口。いきなり鎖つきの急な階段を登る。陽は出ていないが寒くはない。やはり沼津は暖かい。小さな赤い実をつけた、冬イチゴもたくさん見られた。 |
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冬イチゴ |
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30分ほどで徳倉山頂に着いた。広々した山頂からの展望は素晴らしいらしいが、残念ながら富士山は雲の中。 |
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山頂付近が白い愛鷹山がぼんやり見えた。反対側にはこれから行く、鷲頭山と大平山が連なっている。 |
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展望のよい徳倉山頂 |
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←左のような手作りの道標が要所要所にあり、急坂には必ずロープや鎖が設置されていた。 |
駿河湾が見えた。海を見ながらの山登りはなかなか出来ないので、歓声があがる。急登を下りきると、香貫台(かぬきだい)入口分岐点がある。 |
道標 |
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アップダウンを繰り返しながら、志下坂峠に下る。野水仙が群生していた。 |
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千金岩を過ぎると、駿河湾の展望はいっそうよくなり、ぽっかりと淡島が海に浮かぶ。 |
この時期は冬枯れの山が普通なのに、木々も緑が濃く、アセビ、月桂樹、シャクナゲなどと植生が違い、南国を思わせる。 |
『晴れていれば・・・』と口々に言う声が聞こえた。本当に晴れていれば、真っ白な富士山と青い海のコントラストが更に美しいに違いない。 |
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千金岩(photo by kura) |
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岩も多く、千金岩、ぼたもち岩などと名前の付いた大岩もあった。 |
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志下山、馬込峠、志下坂峠を過ぎるとこのコース一番の急登、鷲頭山の登りだ。 |
どの山も低いが、巻き道などなく皆一直線に登ったり、下ったり、鎖場、岩場、痩せ尾根とまさにミニアルプスのようだ。 |
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駿河湾と沼津の町 |
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講師の先生の言う”三点確保”を守りながらロープをつかみながら登った。少しぬかるんでいて滑りやすい。右側は切れ落ちているところもある。 |
天気が怪しくなってきて、雨がポツポツ落ち始めた。昼食は鷲頭山だが、その手前の小鷲頭山で雨具を着る。 |
最後の岩場を登りきると、このコースの最高峰鷲頭山だ。 |
鷲頭山急登 |
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霞んではいるが、山頂から間近に海が見えるので、のびのびとした気持ちになる。幸い雨は木の下に入るとほとんど気にならないくらいになった。
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30分ほど休憩をとり、最後の大平山へと向かった。どんなに急でも登りはまだよいが、ここからの下りはとても滑りやすく大変だった。誰かひどく滑った跡があった。 |
木の下でお弁当を広げる。ツアー登山はお弁当付なので楽でよい。 |
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鷲頭山 |
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ウバメガシという備長炭の原料になる林になった。房総半島にも多いという。根元から余り太くない幹が5〜6本に分かれているものが多い。その木の中を通り抜けるところがあり、ペンキで”肥満度測定木”と書かれていた。 |
大平山は多比峠から往復する。これがまた距離は短いが、痩せ尾根、岩登りと滑りやすい急坂だった。 |
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雲が切れ、少し青空がのぞいた。伊豆半島が近くなり、葛城山のロープウェイと思われる建物が見えた。淡島はすぐそこに見える。 |
多比峠まで戻り、林を抜けるとみかん畑が広がり、目の前の海に向かって歩く。20分ほどで多比に到着。 |
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大平山より伊豆葛城山(奥) |
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天気はあまりよくなかったが、雨もたいしたことはなく、寒くないので変化に富んだ山歩きが楽しめた。今度は晴れている日に、富士山と駿河湾の大パノラマを眺めながら歩きたい。 |
このように縦走コースで遠方の場合は、地元から行かれるバスツアーは便利でよかった。 |
多比漁港 |
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