以前、秀麗富嶽12景の山を続けて登ったことがあった。最後に奈良倉山だけを残し、ずっと行く機会にがないままになっていた。 |
最近、春と秋の季節限定、土休日のみ(午前1本)バスが運行していることがわかった。今月末に少しハードな山行を予定しているので、そのトレーニングも兼ねて行ってみることにした。 |
でもよく知らべて見ると、12景といっても全部で18座あり、2番山頂は牛奥ノ雁ヶ腹摺山と小金沢山になっており、まだ小金沢山には行っていないことがわかった。奈良倉山頂で、「これで全部制覇したね!」と喜び合ったが、まだ完全制覇ではなかった。。。 |
新緑 |
 |
 |
ここのところ、暑すぎたり、肌寒かったり気候が安定しないが、今日は風薫る5月にぴったりの爽やかな日。 |
上野原発のバスは、乗客が多いため2台で出発した。時間が長いので全員座れるのでありがたい。 |
|
鶴峠 |
新緑 |
1時間余りバスに揺られ、鶴峠で下車。ほとんどの人がここで降りた。向かいには三頭山登山口がある。 |
体中緑に染まりそうな、気持ちのよい森を上る。上りは思ったよりきつい。 |
 |
 |
30分ほどで林道と交差する。明るく開け、眼前には三頭山の山稜が広がる。 |
年配の男性が休んでいた。「30年前に登ったがこんな道はなかった。」と言っていた。道はよく整備され、道標もわかりやすい。 |
三頭山 |
ルイヨウボタン |
|
1時間ほど歩いたところで、今年、九鬼山で初めて見た、ルイヨウボタンの群落があった。また見られるなんてラッキーだった。 |
 |
不思議な植物 |
|
植林のヒノキ林を抜けると、自然林のジグザグの急登が続く。 |
Jさんが「何これ?」。枯葉の間から顔を出している不思議な植物。よく見ると、あちこちにニョキニョキと出ている。(ヤマウツボと判明。) |
ヤマウツボ |
|
ヤブレガサ |
足元に小さな白い花を見つけた。これは、ワダソウでは?帰宅後調べてみると、花弁に切り込みが入っていないので、 ワチガイソウでした。今年は初対面の花によく出会う。 |
奈良倉山 |
 |
 |
松姫峠分岐を左折すると、傾斜は緩やかになり、奈良倉山頂に着く。 |
雑木に囲まれているが広く、南面に富士山の展望台があった。 |
|
|
奈良倉山1349m |
富士山 |
春霞ですっきりとはいかないが秀麗な富士を望むことが出来た。 富嶽12景に入っていることを納得できる美しい姿だった。友人と全山制覇を喜び合う。柏餅でティータイム。松姫峠へ向かう。 |
5分ほど下ると、林道に出た。そこで、登山道は右に行く。 |
 |
 |
やはり標高が高いので、木々は芽吹き始めたばかり、まだミツバツツジもたくさん見られた。 |
気持ちのよい道を緩やかに下っていくと、立派な車道の松姫峠に着く。名前からすると、もっと小さな峠を想像していたが。。。 |
地図を確認して、右へ |
ミツバツツジ |
|
松姫峠も富士山のパノラマが楽しめるところだ。駐車場もきれいなトイレもあった。 |
 |
さっき出会った男性は、ニリンソウを見たらここからバスで小菅の湯に行くそうだ。年をとったら、無理せずそんな楽しみ方もいいかもしれない。 |
 |
トイレの脇から大菩薩牛ノ寝通りの道標がある。急坂を行く。 |
松姫峠 |
|
大菩薩牛ノ寝通り登山口 |
ニリンソウ群生地 |
 |
 |
バスにニリンソウ群落の写真があったので、行ってみることにした。 |
少し登ると、ニリンソウコース分岐に立派な標識が立つ。 |
ニリンソウは広範囲にあるが、ネットで囲われ近ずけない。 |
|
ニリンソウコース分岐 |
ニリンソウ群生地 |
時期が遅いのか、今年の花がよくないのか、あまり咲いていない。高尾山の方がずっとよかった。 |
このまま行くと鶴寝山を巻くことになるので、一度分岐まで戻り鶴寝山へ。 |
鶴寝山 |
 |
 |
鶴寝山は、明るく広い雰囲気のよい所だった。 |
前のグループと入れ替わりに、ベンチを使わせてもらい、富士山を眺めながら、少し遅めのランチ。 |
山頂にも大きなブナの木があった。 |
|
鶴寝山1368m |
山頂のブナ |
ここから西に下るが、巨樹巡りのコースとなる。少し下ると、ロープで囲われた、一際大きなブナがあった。 青空に大きく手を広げ、瑞々しい。 |
 |
巨樹のみち |
 |
この辺りは、広く傾斜も緩やかで、快適な森。ブナやミズナラの巨樹が多い。 |
数年前までは、道が分かりにくかったというが、今回はそんな心配はなく道標も完備していた。 |
わかりやすく立派な道標 |
|
ブナの森 |
広い森なので、道標がないと迷いやすそうだ。 15分ほどで北側の巻き道に合流。 |
 |
山沢入りのヌタという場所で、大菩薩方面の道を分け、下り坂になる。 |
|
10分ほど下ると、屋久島の縄文杉を思わせる、ゴツゴツとしたコブだらけの巨木があった。これが、樹齢約600年、幹周り7.25mの大トチの木だった。 |
平坦で快適な尾根道を行く |
大トチの木上部→ |
 |
いつの間にか清流が現れ、ワサビ田が見られるようになった。上流の方は今はあまり手入れがされていないようだった。 |
|
道端にあるワサビを取ってみると、ツーンとよい香りがする。白い花が清楚だ。 |
ワサビ田 |
大トチの木とJさん→ |
林道に出ると、里は近い。 |
 |
今日は時間がなく、温泉には入れなかったが、ソフトクリームを食べ、地元の野菜など買い込んで、上野原行きのバスを待つ。以前は奥多摩方面にしか出られないと思ったが、私達にとって中央線に出られるのは便利だ。 |
奈良倉山は素晴らしい新緑の時期に行かれ、予想以上に良い山だった。 |
そして、今度は大菩薩から小菅に下る牛ノ寝通りを歩いてみたい。秀麗富嶽12景も近いうちに完全制覇しなくては。 |
|
|
小菅村 |