ミルフォードトラック55キロの最終日。クインティンロッジ(250m)からサンドフライポイント(0m)までの21キロを歩く。一番距離は長いが、ほぼ平坦な道で、6~8時間の歩程。 |
アーサー川に沿い、アーサー谷を越えていく。途中には数々の滝があり、アダ湖に沿って歩く。ゴールのサンドフライポイントからミルフォードサウンドへ船で渡る。 |
6日目(12/3) |
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今朝も朝食後、お弁当のサンドイッチを作る。 |
今日は曇りのち小雨の予報。最初からスパッツをつけ、ザックカバーもつけた。遅くなり7時45分出発。 |
身支度 |
クインティンロッジを出発 |
沢を渡る |
若い時は私が忘れ物をしたり、支度が遅かったりでいつも夫を待たせていた。私の主婦歴が長くなったせいか、いつの間にか逆転し、最近は夫が遅い。 |
長い行程なので、私は余裕を持って出たかったが、もうほとんどの人達が出発した後だった。 |
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出発後まもなく、木々の間からは、三段に流れ落ちるサザーランド滝の上2段を垣間見ることが出来る。 |
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しばらくは原生林の中を行くと、急に視界が開ける。レースコースと呼ばれる広場だ。 |
エバーラスティングデージーなどの小花も見られる。 |
レースコース(広場) |
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アーサー川とデンジャーマウンテン |
再び森の中を抜けると、アーサー川の向こうにはデンジャーマウンテンの美しい山波。息をのむような景色が広がる。 |
出発してから2マイル。昔アダ湖から必需品を持ち込む目的で建てられたというボートシェッドに着く。 |
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モーニングティー |
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今はモーニングティーのサービス場所となっている。 |
今日のランチは休憩所がないため、ここで軽いティータイム。サンドイッチを半分食べる。 |
ボートシェッド |
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アーサー川沿いに |
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5人まで渡れる吊橋(アーサー川渡る) |
26マイルを過ぎる |
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ベルロックとマッカイ滝 |
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長い吊橋でアーサー川を渡り、マッカイ滝に向かう。NZで一番降雨量の多い地域だそうだ。 |
三段に流れ落ちるマッカイ滝は見ごたえがある。その近くにベルロックと呼ばれる大きな岩があり、中は人が立てるくらいの穴があいている。 |
マッカイ滝 |
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ポセイドン橋を渡る |
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ポセイドン橋を渡り、再び鬱蒼とした原生林の中を行くと、アダ湖が見えてきた。アダ湖沿いを歩く。 |
100年前までは、船でしかアクセスできなかったという、険しい山肌を削って造られたトラックを登っていく。 |
アダ湖とアーサー渓谷 |
苔に覆われた崖の道 |
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今日のコースでは一番アップダウンも多く、歩きにくい。 |
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30マイル地点にはジャイアントゲートの標識がある。ランチポイントだ。 |
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トイレとランチシェルターがあるが、天気なら滝の近くがおすすめと聞いていたので、そちらに行くことにした。 |
ジャイアントシダの原生林 |
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ジャイアントゲート |
今朝から曇り空で、時折雨がポツポツ落ちてきた所もあったが、少し薄日も射してきた。 |
アクシデント |
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途中から夫の持病の腰が痛みだした。重い荷物を背負って、今日で4日目。痛みをかばうためか、体が曲がり、ひどく歩きずらそうだ。 |
ジャイアントゲート滝の河原でランチをし、持っていた湿布を貼り、応急処置をした。 |
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ジャイアントゲート滝(河原でランチ) |
サンドフライポイント |
少し休んだら、いくらか楽になったようだった。残り約7~8キロ。何とか頑張れるといいが。 |
船は3時と4時に出る。どちらでも好きな時間に乗船すればよいことになっていた。 |
朝の調子では、私達は3時の船に乗れそうだった。その後、後から来る人にもどんどん抜かれて行った。こうなったらゆっくり4時の船に乗ればいいと思っていたが、この調子では4時にも間に合うかどうか。 |
荷物を少し分けて、私が背負うと言ったが、男のプライドが許さないようで却下された。 |
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サンドフライポイントゴール! |
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3時45分ゴール。何とか無事ゴールできほっとした。 |
着く少し手前で雨が降りだした。 |
ゴールでは、ガイドさんが暖かい飲み物と、クッキーを用意して待っていてくれた。 |
サンドフライポイントゴール! |
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後の船でミルフォードサウンドへ |
「Kさん遅かったですね。もっと早く着くと思っていました」と言われた。(私もそう思っていました) |
サンドフライポイントと聞いた時、サンドフライに集中攻撃される恐ろしい所かと思った。確かにたくさんいたが、小屋もあるので大丈夫だった。 |
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ミルフォードサウンドのロッジに着き、熱いシャワーを浴びたら、疲れも取れすっきりした。 |
ラウンジでお茶したり、バーで飲んだりしてくつろぐ完歩後の至福の一時。 |
メンバーの一人が釣った魚 |
授賞式(イメルダ、みどり、夫、ダン、ハンター) |
余裕のあるUSAの若者が、途中の川で釣りをしたそうで、大きなマスの一種をロッジのキッチンで丸焼きにしてもらった。夕食の時、皆で少しずつ頂いた。白身魚であっさりして、とても美味しかった。 |
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完歩賞授賞式 |
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私達は、初めから自分の下の名前を、各自胸につけていた。4日目ともなると、知った名前も増えてきて和気あいあいとしてきた。 |
食後、完歩賞の授賞式が行われた。ガイド4人が、名前を呼び、一緒に写真を撮ったり、ハグしたりしながら受け取る。初日にメンバー50人+ガイドと一緒に撮った写真がついていた。 |
後で知ったが、メンバーの一人が足が痛み、ガイドさん二人に助けられながら、4時の船の出た後の船で到着したそうだ。ザックの中身を持ってくれて、楽しい話をしたり、歌ったりして励ましてくれて、本当にうれしかったと話していた。 |
私達も最後は冷っとすることもあったが、4日間素晴らしいトレッキングが出来た。ガイドさん達の細かな気配りとサービスはさすが、トレッキングの本場だなと思った。 |