いよいよ今日から本格的なトレッキングが始まる。今日は、グレイドハウス(215m)から、ポンポローナロッジ(410m)までの約16キロ。6~7時間の行程となる。比較的平坦な道だ。 |
ミルフォードの気温は10~18℃くらい。一日のうちに四季があると言われているくらい、温度差がある。朝晩は上着が必要になるが、日中は歩くにはちょうどよい。 |
雨が多いせいか、気温は低めなのに、山中にはサンドフライというブヨに似た虫がいる。また、紫外線は日本の7倍とか。ニュージーランドに着いた時、虫よけ(日本の虫よけは効果ないらしい)や日焼け止めを買いこみ、出かける前は必ず塗った。 |
3日目(12/1) |
 |
 |
ロッジでおいしい朝食を済ませ、ランチのサンドイッチ作り。 |
パン、チーズ、ハム、野菜、ジャムなど盛りだくさん用意されているので、好きなものを好きなだけ各自作る。 |
|
お弁当のサンドイッチ作り |
スィーツ・果物も |
ポットにお茶やコーヒーを入れ、果物(りんご、オレンジ、バナナ・・・)スィーツ(チョコレート、クッキー、キャンディー、ドライフルーツ・・・)などザックに詰める。 |
 |
 |
出発は8:30~9:00の間。最初にガイドが一人出発。その後好きな時間にそれぞれが出発する。最後は4人目のガイドが出る。他2人のガイドは途中に入る。 |
50人いても、出発、休憩、到着、すべて各自のペースで出来るのがよい。 |
ロッジ前のクリントン川の清流 |
吊橋を渡り、出発 |
|
川は美しく、どこでも飲料水になるほどきれいなので、水は余分にはいらない。 |
 |
サイドウォーク |
|
メインルートから、時々脇道に入る標識がある。見どころやトイレなどあるので、行くときは必ず、標識の所にザックを置いておく。 |
こうしておくと、後から来たガイドが通り過ぎず、人がいることがわかるので、サイドウォークのマナーだそうだ。 |
サイドウォーク(巨大レッドビーチがあった) |
サイドウォーク(苔の森へ行く) |
南極ブナ(レッドビーチ)の木が多い。ブナのといっても広葉樹ではなく葉は小さく硬い。ミルフォードはほとんどが針葉樹林帯だそうだ。他にもシルバービーチ(銀ブナ)、マウンテンビーチ(山ブナ)などがある。 |
ウェットランド(苔の森) |
|
 |
脇道へ行くと木道になり、今までの景色とは全く違う湿地帯になった。木道の両側は、フカフカの絨毯のような、いろいろな苔で覆われている。10~15分で周遊してくる。 |
ガイドさんが苔の名前や説明をしてくれた。 |
|
苔に覆われた森 |
周遊コース |
 |
 |
 |
花のような苔(レッドキャップス) |
イエローマッシュルーム |
食虫植物(スパスレートサンデュウ) |
クリントンハットは、ツアーではなく個人でミルフォードへ入る人たちの小屋で、食料もシュラフも持っていかなくてはならない。 |
 |
 |
日本の山小屋に近く、私達の泊まったロッジと比べるととても質素だった。ここでトイレを借りる。 |
|
標識(クリントンハットへ2分) |
おしゃべりをしながら歩く |
歩いているときはあまり気にならないが、少し休むと、サンドフライがやって来る。気をつけているが、早速刺された。 |
 |
 |
ポイントには標識はあるし、1マイルごとに表示もあるので、歩く目安になるし、迷うことはほとんどない。 |
川に出られる所で、チョコレートでコーヒーブレイク。もうすでに休んでいる人もいた。 |
マイルとキロの表示(1マイルごとにある) |
クリントン川沿いに歩く |
|
 |
←ランスウッド(手前のツンツンした木)は若い時は固く、年数が立つとやわらかくなるそうだ。人間と同じか?よく見かけた。 |
 |
平坦な道が続いたが、クリントン渓谷に入ると上りになって来た。万年雪を抱いた切り立った壁からは、無数の滝が流れ落ちている。 |
ランスウッドと滝 |
|
雪を抱く山々とクリントン谷 |
 |
 |
ヒレレ滝ランチハット |
ランチは小屋(ハット)があり、一番最初のガイドが熱々のスープや、コーヒーなど入れて待っていてくれる。ジュース類、インスタントみそ汁まであった。至れり尽くせり。 |
スープを頂き、朝作ったサンドイッチをほおばる。 |
ランチハット |
ダイビングダック(カモの一種) |
|
谷の向こうには、ヒレレ滝が流れ落ちている。 |
前の川を、つがいのカモが泳いでいた。大きなマス(?)もいた。大人の腕ほどのウナギもいるそうだ。 |
ランチハットでは、いたずら好きのオウム(ニュージーランドキア)がいて、気をつけないとくちばしでザックを開けて中の食料を食べてしまうそうだ。幸い私達は被害にあわなかったが。 |
 |
シダはどこでも見られ、ちょうどコル(若芽)が出ていた。ユーモラスな形で赤茶色をしている。 |
 |
NZ航空のマークも、ラグビーのオールブラックスのシンボルもシダが使われている。 |
クラウンシダのコル |
|
ヒドゥンレイク |
メインルートは真っすぐ行くが、左に大きくカーブした道はヒドゥンレイクに続く。ここでは滝の近くまで行かれるので、一休みする。 |
しばらくはまたブナの原生林を行く。木々は地肌がわからないほど苔で覆われ、枝からはサルオガセのような苔が下がっている。 |
 |
 |
開けたところに出ると、槍ヶ岳のような尖った山があり、続く滝には、雪渓が残っていた。 |
|
シダと苔の道 |
滝の下には雪渓が残る |
 |
 |
マッキンノンパスが近づく |
U字谷の向こう、真ん中の平らなところがマッキンノンパスだ。いよいよ近くなってきた。 |
この辺りは、沢を何回も渡る。橋があるところもあるが、石の上を飛び越えていくところもある。水は、あくまでも澄んで美しい。 |
バターカップ咲く道 |
沢沿いの道 |
|
バターカップがたくさん見られる、一面のお花畑もあった。 |
 |
バスストップ |
 |
小屋に『バスストップ』と書かれている。こんな所で待っているとバスが来る?ネコバスでも来るのでしょうか? |
右の河原は、雨が多いと渡れず、雨宿りするための小屋だそうだ。NZ人もジョーク好きらしい。 |
バスストップ |
|
雨が多いと川になる |
朝は晴れていたのに、雲が多くなってきた。3時過ぎに今日の宿、ポンポローナロッジに到着。 |
|
 |
 |
ポンポローナロッジ到着 |
ロビーでアフタヌーンティー |
マッキンノンパスビュー(部屋の窓から) |
ポンポローナはマウイ語でスコーンのこと。この小屋を建てた人たちがスコーンをかじりながら作ったそうだ。 |
 |
私達の部屋は、マッキンノンパスビューで感激。 |
ロビーにはアフタヌーンティーの用意がしてあり、スコーンやクロテッドクリームもおかれていた。 |
なにしろ美味しいものが多く、毎日歩いているとはいえ、食べ過ぎてしまう。「皆さん帰るまでに2~3キロは増えていますよ。」と言われた。 |
夫は短パンで洗濯に行ったら(洗濯場は外)、サンドフライにやられたと、沢山刺され痒がっていた。ロッジだからと安心はできない。 買った虫よけはあまり効かない気がする。 |
明日の天気は曇りのち小雨。がっかりするとガイドさんが、ミルフォードに来て雨に降られないなんてこの地らしくない。1回くらい雨の経験もした方がいいそうだ。 |