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まさかの出来事 |
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ここのところ里山歩きばかりだったので、雪のある時に今年もやっぱり鷹ノ巣山に登りたい。雪も多いようなので、まだまだ楽しめそうだ。 |
奥多摩行き始発に乗るため早起きをし、しっかり準備と心づもりをした。今回は新メンバー(aさん)が加わり5名で行く。 |
春の天気は変わりやすいが、今朝は久々に早朝より晴れた。電車から見える奥多摩や丹沢は真っ白で、富士山はくっきり見え、これは鷹ノ巣山の山頂はさぞかし大展望とにんまりする。 |
青梅線のホームに降り立つと、「凍結のため青梅より先は運転を見合わせています。再開は8時過ぎになる見込み」とアナウンスがあった。「そんなばかな。もう3月で凍結なんて。1月2月はちゃんと走っていたでしょうに。」と、言ってもどうしようもない。 |
みなで話し合った結果、”五日市へ行こう”ということになった。電車の中で地図を広げ、どこの山にするか検討した。私が前々から行ってみたかった『松生山(まつばえやま)』へ、笹平から登ることを提案し、急きょ決まった。運が良ければ時坂でフクジュソウも見られるかもしれない。 |
運が悪いのか、良いのか |
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五日市駅に降りると、調べてもいなかったのに数馬行きのバスがあった。数少ないバスなのに幸先がいい。 |
檜原小学校の生徒たちが降り、笹平バス停で私達が降りると、乗客は一人だけになった。 |
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笹平バス停前の登山口 |
ふきのとう |
バス停からの登山口がわかりにくいと、誰かのサイトに書いてあった。車道を少し進むと、目印の大きなアンテナがある右の畑に、斜めに上がる。畑の脇道を真っすぐ登っていくと、足元には、フキノトウが顔を出していた。 |
林の入り口に標識があった。こんな奥に立てずに、道路脇につければわかりやすものを。 |
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林の中は、ほとんど直登のきつい登りが続く。四つん這いになりながら登って行くようだった。 |
小さなピークがいくつもあり、あの明るみでは?次の高みでは?と何度も騙されながら登る。 |
林の入り口の標識 |
林の中急登 |
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標高が800mくらい付近から薄っすら雪が積もっていた。笹がある所が、雪に埋もれるようになってきた。 |
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やっと明るい尾根に出ると、笹尾根の向こうに富士山が見えた。二つ目の標識があった。 |
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尾根に出る(2つ目標識) |
アイゼン装着 |
標高が上がるに従い、雪も増えてきた。やわらかい雪からザラメ状になり、凍結している所もある。下りは怖いので1時間ほど歩いた所でアイゼンをつけることにした。ザクザク、フワフワ雪を踏みしめ気持ちいい。 |
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払沢ノ峰で、やっと半分が過ぎた。少し先に、(中47)の標識があり、ロープが張ってあった。 |
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以前は峠の茶屋へのルートがあったが、2007年台風で大崩落し、今では通行止めになっている。 |
払沢ノ峰(858m) |
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峠の茶屋へは通行止め |
このコースは、地図は破線ルートだが、標識はしっかりあるし、今回は雪があるのでトレースがありわかりやすく、迷うような所もなかった。時々赤テープも木に巻かれていた。 それに、檜原村の観光案内にもルートが載っている。最近ではよく歩かれているようだ。 |
道は西方向に進むようになった。更にアップダウンをくり返し、3時間近くかかりやっと松生山に着いた。 |
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松生山(933.7m) |
手彫りの標識 |
消えかけた古い標識 |
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松生山は南北に開け、北は目の前に大岳山から御前山、その向こうには雪で輝く石尾根が一際白い。 |
(今頃、本当ならあの頂きで大パノラマを見ていたのに・・・) |
南は、少し雲が出てきた富士山、丹沢の山々も全て真っ白だ。 |
笹尾根と丹沢山系 |
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富士山には雲がかかる |
後方は御前山 |
雪の上でお弁当 |
松生山山頂は風もなく、展望を楽しみながら雪の上でお弁当を広げた。雪があっても3月の空気は穏やかだ。でも、30分も休んでいると体が冷えてくる。 |
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10分ほどで、次の入沢山へ着く。ここは、板きれに書かれた標識が木に括りつけられているだけだった。 |
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この先浅間嶺まで行くかどうか相談した結果、皆何度か行っているので、今回はパスして下ることにした。 |
入沢山(936m) |
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浅間嶺分岐 |
浅間尾根は北斜面なので、まだ雪も残っている。どこでアイゼンをはずすか悩ましい所だが、落ち葉を串刺しにし始めたので外すことにした。 |
そば処みちこは平日は休業のようだ。その先は林道の工事中だった。 |
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峠の茶屋(湯窪尾根と御前山) |
鋸山~大岳山 |
峠の茶屋は奥多摩方面が大展望で、ベンチもある。今日は予定変更になったので、時間はたっぷりある。 おやつを食べながらティータイムを楽しむ。 |
御前山の左奥に見える白い山は、鷹ノ巣山と日陰名栗山のようだ。こんなよい天気に、それにしても残念だった。こんなところから眺めるようになるとは、思いもしなかった。 |
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フクジュソウ群落 |
時坂峠から下ると、トイレがある。その辺りにフクジュソウが見られ始めた。 |
一番上の時坂(とっさか)集落の裏の土手は、一面黄色一色。 |
期待を裏切らず、フクジュソウはちょうど見ごろだった。この群落は見る価値ある。朝早いとまだ開いていないらしいので、時間的にもちょうどよかった。しばし撮影タイム。 |
時間があるので、払沢の滝も見物に行った。まだ少しは凍っているかと思ったが、氷は欠片もなく、豪快に流れ落ちていた。 |
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滝の入り口のカフェに入ると、ちょうど滝の写真展をやっていた。凍りついた滝も写真で見ることが出来た。お店の人の話では、凍結は2月中旬までだそうだ。 |
バスを待つ間、ゆっくりコーヒーをいただく。帰りに豆腐屋さんに立ち寄り、皆いろいろ買った。厚揚げはおすすめ。 |
今回はJRのアクシデントで、すっかり最初の予定と変わってしまった。 |
払沢の滝 |
こんなこともあるということを、これからも考えておかねばいけない。 |
でも、以前から行きたかった山に、突如行くことが出来、私としてはうれしかった。それに、おまけでフクジュソウも見られたし、雪の上も歩けたし、行き先が変わったことでよいこともいっぱいあった。 |
結局、松生山も行程6時間かかり、鷹ノ巣山とあまり変わらなかった。結構きつい山行になった。 |