栗駒山はS氏が何度も登っているとあり、案内役を引き受けてくれた。登山ルートはたくさんある。初めは秣(まぐさ)岳コースの計画を立ててくれたが、下山後温泉に入りたい、郭公団子も食べたいし2日目なので体力的にきついからと皆好き勝手なことを言い、周遊コースに変更してもらった。 |
栗駒山は岩手、秋田、宮城の県境に位置し、岩手県では須川岳と呼ばれている。 |
須川~産沼コース |
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標高1126mにある須川温泉へは、R342を登って行くが、道が狭く休日は駐車場も混雑するというので、早目の出発となった。 |
比較的緩やかな道を行くと、旧噴火口跡がある。 |
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須川温泉(岩手側) |
地獄釜(旧噴火口) |
正面にトトロのような岩山が見えた。以前はもっとトトロっぽかったが、昨年の震災でだいぶ崩れたそうだ。 |
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ワタスゲやコウリンカ咲く名残ヶ原は木道を歩く。ミニ尾瀬のような雰囲気だ。 |
クロマメノキ(ブルーベリー種)がたわわに実をつけている。甘くて美味しい。アカモノも真っ赤な実になっていた。 |
ワタスゲ |
名残ヶ原 |
トンボがたくさん飛んでいる。 |
足元のモウセンゴケをよく観察すると、虫を捕まえて離さない。食虫植物とは知っていたが、その瞬間を初めて見た。 |
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産沼コースとの分岐、苔花台を過ぎるとゼッタ沢を渡る。階段が続く。 |
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苔花台(たいかだい) |
ゼッタ沢を渡る |
ウラジオヨウラクの小さな釣鐘型の可愛い花があちこちで見られる。 |
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昨日の早池峰山に比べたら、ずっと楽な登りだが、疲れも残っているからか、昨夜飲み過ぎた人もいるようで皆ピッチが上がらない。 |
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S19年の小噴火で出来た火口湖、昭和湖のほとりで中休止。Yさんの手作り蒸しパンがおいしい。 |
地獄谷 |
抹茶ミルクのような色をした湖だ。 |
昭和湖 |
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天気がよくなり、山頂まで見渡せるようになった。 |
胸突坂と言う急勾配の階段がきつい。 後続の人達にどんどん抜かされていく。 |
天狗平で稜線に出ると、宮城県側の展望がよい。雪渓が残っていた。 |
栗駒山頂を望む |
天狗平 |
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遠くから見ると、木もない丸い山容に見えたが、ほとんどが低い灌木で覆われている。 |
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シャクナゲも多く、標高が上がるとまだ新鮮な花が見られる。ツリガネニンジンも群落をつくっていた。 |
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歩いている人に、オノエランという真っ白な花を教えてもらった。 |
気温が高くなりもやってはいるが、稜線歩きはいい気持ちだ。 |
雪渓がある登り |
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ハクサンシャクナゲ |
栗駒山登頂 |
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栗駒山は三県から登れるので、山頂は多くの人で賑わっている。 |
お弁当を広げる。陽射しが暑いが日影がない。でも空気は爽やかだ。 |
下りは産沼コースを行く。 |
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栗駒山(1627m) |
産沼コースへ |
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シャクナゲやハイマツの間の急階段を一気に下る。 |
笊森コース分岐に小さな産沼がある。小休止して、樹林の中の険しい道(四苦八苦坂)を行く。 |
産沼 |
三途の川渡る |
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渡ったらこの世に戻れないかもしれないが、思い切って三途の川を渡る。手の切れるような冷たい流れで、クールタオルを冷やした。あ~生き返った。 |
苔花台で須川コースに合流し、名残ヶ原からは、真っすぐ須川温泉に向け下山。 |
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須川温泉は道路を挟んで岩手側と秋田側に二つの施設がある。私達はUさんお勧めの栗駒山荘(秋田側)の温泉に寄ることにした。 |
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須川温泉が見えてきた |
須川温泉源泉 |
汗も流し、ここでS夫妻とお別れする。時間に余裕も出来たので、途中の厳美渓見物をして行くことにした。見事な渓谷美と、郭公団子で有名な所だ。母が元気な頃行ったことがあり、木槌をたたくとざるに入ったお団子が川向こうから滑り降りてくると楽しそうに話していたことを思い出す。 |
あいにく郭公団子は売り切れだったが、それよりもおいしいという滝見団子をお土産に買った。 |
Uさんに一関まで送ってもらい、帰路についた。2日間ガイドと運転ありがとうございました。 |
早池峰山、栗駒山と全く違う岩手の二山に登頂出来、観光までさせてもらい中身の濃い3日間だった。前沢T家の皆さま本当にお世話になりました。そして計画してくれたJさんに感謝です。 |
海岸線には行かなかったので、津波の爪痕はわからなかったが、一見何事もなかったように見える前沢や一関辺りも、高速道路はひび割れた補修跡、一般道を走っていてもデコボコがあったり、話を聞くと多くの被害があり、まだ完全には修復出来ていないようだった。 |
栗駒山の花はこちら |