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夜行日帰りツアー登山で中央アルプス最高峰、木曽駒ケ岳へ登った。 |
帰省ラッシュが始まる金曜日の夜出発したので、最初の休憩をとった談合坂SAは、1時過ぎだと言うのに満車状態だった。 |
菅ノ台到着3時半。5時半まで仮眠を取るが、バスの中では3時間ほどしか眠れなかった。 |
高原バスへ乗換、しらび平へ向かう。 |
中央アルプス夜明け |
もう整理券をもらうために長蛇の列が出来ている。 |
一度に60人乗れるロープウェイで、1000mを7分で登る。まぶしいくらいのいい天気で、町並みがだんだん小さく、南アルプスも雲海の中に顔を出した。眼下には中央アルプスから流れ出る伏流水が、滝となって落ちている。 |
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千畳敷は、2万年前の氷河期に形成されたというカール壁の岩壁が連なってできている。 |
だが、下界の天気がうそのようにすっぽりと雲の中に入ってしまい、上のほうは全く見えない。ガスが濃く、濡れるほどなので、手袋をつけ、雨具を着る。気温は10度くらいで寒い。東京からはいっきに25度も下がってしまった。 |
千畳敷カールは高山植物の宝庫で、次から次へと花々が咲き競う。 |
乗越浄土への急登 |
カールを横切り、乗越浄土(のっこしじょうど)の登りにかかる。岩と石の階段だが、よく整備され登りやすい。岩陰にもたくさんの花が咲き、辛い登りも楽しくなる。1時間ほどで稜線に出た。 |
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宝剣岳分岐を北へ進むと、宝剣山荘と天狗荘が立つ。宝剣山荘でトイレを借りたら、「入ったら閉めてください」と言われた。ストーブがついているのだ。 |
小屋の裏側にコマクサを保護してあった。悲しいことにコマクサは乱獲され、自然の状態で咲いているところはほとんどないそうだ。 |
中岳から頂上山荘へはまた長い下りがある。下りきると霧の中にひょっこりと、青い屋根が現れた。キャンプ場もある。 |
乗越浄土(中央の窪み) |
小屋の前を右へ進み、コマウスユキソウの群生地を経て、山頂へのルートを辿る。 |
ハイマツ帯の中を行くと、木曽駒特産のコマウスユキソウが、可憐な姿を見せてくれた。 |
風や乾燥が激しい環境に適応するため、体全体に綿毛をまとい、大気中の水分を補給するするそうだ。 |
トウヤクリンドウも見られた。トウヤクリンドウが咲くと、短い夏も終わりだとか。ウサギギクも愛らしい顔を、見てくださいと言わんばかりに向ける。 |
10時20分木曽駒ヶ岳登頂。 |
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日本海に低気圧があるときは、どんなに太平洋側が晴天でも天気が悪いそうだ。天気図のチェックも必要なのだ。
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ケルンや祠のある山頂はガスって展望は全くなし。次に来るときはぜひ大パノラマが見えるときに登りたい。 |
山頂でお弁当を食べ、休んでいたら体が冷え、指先がかじかんでくる。久しぶりの体験だ。
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木曽駒ヶ岳山頂 |
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下りは頂上山荘へまっすぐに下り、往路を戻る。乗越浄土を下り始めたら、目の前が明るくなり、雲が切れてきた。振り返ると、登りには見えなかった岸壁が姿を現した。こうして見るとすごいところを登ったものだ。 |
カールの美しさを十分堪能し、ロープウェイで下山。 |
下でロープウェイを待つ人が私たちの服装を見て「冬の格好をしている!」と、言っていた。 |
千畳敷カールとホテル |
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体の芯から冷えたので、帰りの温泉”こぶしの湯”でゆっくり温まった。できることなら山の冷気を太いパイプで、うだるような東京へ送りたいものだ。 |