まずはユキワリソウを求めて |
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矢立石は林道の終点で、駐車場になっている。この先の林道はゲートが閉まり、崖崩れのため入れない。 |
この林道沿いには、早くもタガソデソウが清楚で上品な姿を見せてくれた。たくさん見られうれしい。 |
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矢立石登山口 |
タガソデソウ |
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今年は10日も早く梅雨入りし、ギリギリまで予報では、雨マークが消えなかったが、前夜好転し行くことに決まった。 |
高速から富士山や南アルプスが見られた。この林道からも見える。富士山の雪がだいぶ減った。 |
富士山 |
林道崖崩れ |
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錦滝のユキワリソウ |
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崖に咲くユキワリソウ |
錦滝 |
ユキワリソウ(近くの岩陰に咲いていた) |
ダートな林道を45分位歩くと、錦滝が現れる。目的のユキワリソウは、咲いてた。咲いてた!滝の両側の壁面に張り付くように咲いている。双眼鏡を借りて、やっと見ることが出来た。近づけないのが残念。 |
私のカメラではこれくらいしか撮ることが出来ない。種が飛んだのか、近くの岩陰に一輪だけ咲いていた。北国のユキワリソウと容は同じ可愛い花だが、ここはピンク一色だった。 |
急登続き |
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『下りに使わないでください』 と注意書きがあったが、ここからの登りが半端ではない急登。ほとんど四つん這い状態で登った。 |
十数年前に日向山だけ来たことがあるが、本当にこんな所下ったのか? |
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鎖場 |
階段 |
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1時間ほど汗を流し、やっと日向山と鞍掛山の分岐だ。ここは鞍掛山方面にトラバースする。 |
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まだ瑞々しい新緑で、下りと水平道が多く、やっとほっとする。ここにもタガソデソウが咲いている。春ゼミも大合唱。 |
巻道 |
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日向八丁尾根急登 |
つかの間の緩やかな道も、日向八丁尾根と合流してからは、またもや急登続き。 |
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足元のミヤマカタバミやツバメオモトなどの小さな花を見つけ、励まされながら頑張って登る。 |
白砂の雁ヶ原が、少し下に望めた。 |
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シャクナゲ多い |
ベニバナノヒメイワカガミ |
大岩の上にベニバナノヒメイワカガミが群生していた。この先数か所見られたが、濃いピンクの可愛い花だった。イワカガミという名の通り岩の上に咲く。 |
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シラビソの森には、サルオガセが羽衣のように下がり、岩や倒木は苔むしている。南アルプスの山だ。 |
樹間からは時々鳳凰三山や、甲斐駒ケ岳が望める。それにしてもきつい登りだ。 |
苔むしたシラビソの森、標識 |
鳳凰三山 |
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歩き始めて3時間近く、やっと駒岩に到着。 |
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もう12時になるが、しっかり食べてしまっては動けなくなりそうなので、行動食だけ補給し出発。 |
クマさんはバテ気味で、ここで待つという。他の4人はザックを置いてすごい急坂を下る。 |
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駒岩分岐(2020m) |
駒岩?(石碑あり) |
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クモイコザクラ |
大岩を過ぎると、鞍部に着く。 |
ここから鞍掛山の登りになるが、目の前の岩壁に薄ピンク色の花、いっぱい! クモイコザクラだ!! |
この花を見るために、きつい登りを頑張って来た。 |
クモイコザクラ |
こんな岩場に咲いている↓ |
まだ初々しく、可憐な花達が迎えてくれた。ウルウルしてしまうほど素晴らしいご褒美が待っていた。 |
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時期もぴったり。枯れている花は一輪もなく、まだ蕾もあった。 |
バテ気味の人もいるし、この花達に出会えたでけで、もう鞍掛山頂は踏まなくても十分。ここでゆっくり撮影会とお花見をすることになった。 |
Jさんが「せっかくここまで来て、この素晴らしい花を見ないなんて、クマさんを呼んでくる」言うと同時に、もう急斜面を登って行く。 |
Jさんのおかげで、クマさんも一緒に見ることが出来た。 |
皆、大満足で急坂を登り返す。この辺りキバナノコマノツメもたくさん見られた。 |
登り切った所に甲斐駒の展望台のような平地がある。 |
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一足先に着いたJさんは、ここでお弁当にしようと、何と、皆のザックを運び終えていた。パワフルJさんに脱帽。 |
踏まれそうな所に、またベニバナヒメイワカガミが咲いていた。 |
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甲斐駒ケ岳 |
ベニバナヒメイワカガミ |
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ゆっくりお弁当を食べ、下山にかかる。 |
こんな所よく登ったね。というような急坂が続く。 |
錦滝分岐を過ぎると、ヤセ尾根や岩場、少しわかりにくい所もあったが、ほぼ間違いもなく全員無事雁ヶ腹に着いた。 |
白ザレの下り(麓が見える) |
ヤセ尾根 |
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雁ヶ原 |
日向山(1659m) |
八ヶ岳を望む |
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鳳凰三山のような白い日向山は不思議な山だ。今朝は甲斐駒がよく見えたそうだが、最後まで山頂の雲が取れなかった。 |
でも、展望より今日はお花。 「いやなことがあっても、クモイコザクラを思い出せばしばらくは癒される」とSさんが言っていた。 本当に素晴らしい花山行だった。 |
日向山下山 |
ちょっといいお話 |
錦滝で会った若者二人が「鞍掛山まで行くつもりだったが、一人が膝を痛めてしまい日向山で帰ります。」と言っていたので、クマさんがいつもザックに入れているサポーターを貸してあげた。 |
同じ駐車場に車を停めているというので、帰りに車の上にでも置いておいてくれればいいからと言ったら、ちゃんとビニール袋に入れ手紙まで添えてあった。 最後まで気持ちの温まる出来事だった。 |
帰りの中央高速は大月から25㎞の大渋滞。遅くなったが、それも帳消しのよい一日だった。 |
日向山・鞍掛山の花 |