去年の秋向山へ行った時、バスを間違えた若者達から初めて『でんでいろ』という山名を聞いた。 |
あれからいろいろ調べ、名前と同じでとても魅力ある山のようだとわかり、今年の紅葉山行にしたいと思っていた。計画してくれたJさんが、紅葉の見頃は11月初めがよさそうだというが、皆の予定が合わず1週間伸びてしまった。 |
交通の便が悪い所なので、午前中1本のみの奥多摩行きバスに乗り、登山口の親川まで行くため、マイカーで行くことにした。帰りに温泉に入ったり、道の駅で買い物をすることにして駐車させてもらった。 |
待ちに待ったでんでいろへ |
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早朝出発で、上野原ICから丹波山村向かう。渋滞もアクシデントもなく、予定より早く丹波(たば)に着く。 |
道の駅『たばやま』に駐車し、バスの時間まで身支度をして待った。 |
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丹波の里(山の上にはお城が?) |
親川バス停 |
丹波は前にも後ろにも高い山に囲まれた谷合いの山里だ。車窓から見る山々は、ため息が出るくらい色とりどりに染まっていた。バスは、私たち以外誰も乗っていない。親川で下車すると、少し先に登山口がある。 |
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山の上に廃屋が |
30分程登って行くと、こんな山の上に石垣があり、数軒の廃屋があった。生活雑貨が転がり、1軒は最近まで住んでいたような家だった。 |
さぞかし不便な生活だったのではないか。もちろん車は入れず、何処へ行くにも歩くしかない。 |
丹波天平登山口 |
廃屋 |
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最後の廃屋跡を過ぎると、奥に標識があり、ちょっと迷ったが登山口があった。 |
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しばらくは杉林の急坂を登る。 |
明るく広い尾根に出た。 倒木に腰かけチュロスを食べて、ティータイム。 |
杉林の急登へ |
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広い尾根に出た |
広~い尾根 |
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下草もなく 、テープがなければ何処を歩いていいのかわからない程広い尾根。フカフカの地面にかすかに踏み跡がある。 |
先はアカマツ林の中を進む。 |
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アカマツの林 |
祠(保之瀬天平近くか?) |
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天平(でんでいろ)の名前通り、尾根はずっと緩やかな平坦地。ハミングでもしたくなるような気持ちのよい尾根歩き。皆、こんな山は初めてと感激。 |
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見上げれば青空。紅葉も映える。カラマツが空に向かって伸びている。 |
真っ赤なモミジ |
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カラマツ黄葉 |
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紅葉三昧 |
時期もぴったりで、燃えるようなもみじ、黄金色のカラマツ林、ところどころには濃い緑がアクセントを添える。樹間からは、グラデーションに染まる石尾根方面を望める。 |
急坂を登ると丹波への分岐点で、山頂は近い。 |
ブナも紅葉 |
色づく石尾根方面の山々 |
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ここは公園? |
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丹波天平山頂は、カラマツに囲まれ公園のように広い。左の小高くなった所に手作り標識があった。 |
風もなく穏やかで、簡単お弁当も一際美味しい。こんなにゆったりした所だったら、長居したくなる。 |
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丹波天平(たばでんでいろ) |
山頂でお弁当 |
あらっ~、山の上をMBKが走って来た!小枝を車輪にくっつけて、あっという間に走り去って行った。確かにでんでいろ尾根は、自転車でも走れるかもしれないが、何処から来て何処へ下るのか・・・ |
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公園のような山頂 |
木の実豊作 |
朴の枯葉で(ハロウィン終わった?) |
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雲取山がすぐそこに見える。 |
ザクザク、カサコソ落ち葉を踏みしめ、なんと楽しい山歩き。 |
山栗のイガがたくさん落ちていた。今年はクマも食料が豊富なのでは。 |
雲取山ズーム |
落ち葉踏みしめ |
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楽しい尾根歩きも終わり、サオラ峠に着いた。飛龍山と三條ノ湯、丹波への分岐点だ。 |
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ここから三條ノ湯に行けるとは知らなかった。長い後山林道を歩くより、ずっと楽しそうだ。いつか歩いてみたい。 |
サオラ峠 |
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ザレた下り |
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ザレたところもあり、気の抜けない急坂を下る。途中でクマ除け鈴をつけた男性が一人登って来た。この登りは展望もないし、きつそうだ。 |
振り返ると、ダケカンバの白い幹と紅葉と青空のコントラストが美しい。 |
奥多摩の山々遠望 |
青空に紅葉が映える |
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ものものしい動物除けの柵沿いに歩き、丹波に着く。 |
里に下りてくると谷合いの村は、まだ2時過ぎだというのに日が陰っていた。日照時間はとても短そうだ。 |
一日晴天に恵まれ、紅葉も見ごろだったし、期待を裏切らないでんでいろ山行だった。 |
こんなによい所ならまた来たくなる。「今度来るときはあの広い山頂で芋煮会でもしたい」とJさん。 |
動物除け柵(しっかり閉めます) |
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下山後は、道の駅で地場産食材を買いこみ、のめこい湯でほっこりして帰路についた。 |
上野原までの山道は山岳ラリーのように曲がりくねっている。途中の山里に、朝からチェックしていたまんじゅう屋があった。店終いギリギリセーフで、お土産に買うことができた。串団子をおまけしてもらった。 |