9月4日(日) 6時間 |
空は明るく、心配していた天気も何とかもちそうだ。今朝は早起きして、歌舞伎の舞台となった鎮守神社を見物したり、近くの安宮清水で冷たくて美味しい湧き水を飲んだり、檜枝岐散策を楽しんだ。 |
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散歩の後の朝食はまた美味しく、特に舞茸ご飯は人気でお代わりする人も多かった。朝食後、用事があるSさんが帰ったので、今日は14人になった。 |
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林道終点の登山口 |
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今日は予定が目いっぱいで、かわくぼ荘さんにはいろいろ無理をお願いしてしまった。朝食の時間を早めて貰ったり、バスは登山口までしか入らないため、若主人の運転する車で2往復してもらい、林道終点まで送ってもらった。おかげで予定より1時間早く行動することが出来た。 |
先発隊をAグループ、後発隊をBグループとして登山口の木の階段を7時15分に出発した。私たちAグループには、花博士夫妻がいるので高山植物のことにかけては何でも教えて貰える。ここから標高差1100mあまりを往復する。行程は約7時間の予定。 |
最初の急登 |
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最初の1時間半が樹林帯の急坂が続く。夕べ飲み過ぎた人にはちょっと辛い歩きはじめだ。リーダーのペース配分がちょうどよく、あまり息も上がらずに登ることが出来た。 |
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カラマツ林をジグザグに登ると、ミズナラやブナの大木が続く急坂だ。右側に檜枝岐村の共同アンテナが建っている所を過ぎると辺りが開けてきた。そこはヘリポートになっていたが、降りるには技術を要するような狭い場所だった。 |
見上げるようなダケカンバやオオシラビソに変わると、1時間半で水場入口に着く。ちょうど5合目くらいで、標高1650mある。ベンチもあり、ザックを降ろし一休みする。 |
ここからは傾斜も緩やかになる。登山道脇にはリンドウがたくさん咲いていた。 |
オヤマリンドウ |
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アカモノ、ハリブキ、クロマメノキ、ツクバネソウ、ツバメオモト、ユキザサ、マイズルソウは、もう実をつけていた。
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キーンというチェーンソーのような音が聞こえると思ったら、登山道の草刈をしている人だった。心得ているようで、リンドウやアキノキリンソウはちゃんと残して刈ってあった。 |
尾根にでると、樹間から穏やかなカーブの会津駒ヶ岳山頂が見えた。木道になり、低木の中を行くと広々とした高原状の湿原になった。この辺りは高山植物の宝庫で、初夏から夏にかけてはハクサンコザクラはじめ、可憐な花たちで花畑になるそうだ。今はイワショウブの白い小さな花がきれいだった。そして前方に駒ノ小屋が見えてきた。駒ヶ岳も大きく望まれるようになる。 |
湿原の木道 |
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最後に階段状になった木道を上れば、駒ノ大池がある駒ノ小屋に着く。池の周りにはイワショウブが咲き乱れ、静かな湖面には会津駒ヶ岳の丸い山頂が写っていた。 |
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行く前に、以前行ったことがある人から「小屋は汚いので止めたほうがいい。トイレは最悪だった」と聞いていた。 |
小屋は最近建て直されたのかきれいで、トイレはエコトイレでペーパーもあり清潔だった。チップ制になっていた。最近は利用者も少ないのか、小屋は開いていず、予約があった時だけ開けるそうだ。 |
駒ノ小屋 |
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会津駒ヶ岳と駒ノ大池 |
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小屋の前のベンチに重い荷物は置き、山頂を目指すことにした。ピークだけの山と違い、ここは大きくなだらかな山頂部に一つの世界をつくっている。広大な湿原が広がり、数々の地塘が散りばめられている。ゆったりと景色を眺めながら山頂まで20分登る。 |
会津駒ヶ岳は、展望のよい山で、燧ケ岳初め、尾瀬の山々、南会津、日光の山々まで望めるそうだ。今日は燧ケ岳が薄っすら見えるだけで、何も見えないが、天気がもっただけよいとしなくては。 |
宿の若主人にも「山頂から中門岳への道がとてもいいので、行くといいですよ。」 |
会津駒ヶ岳山頂にて |
と言われたが、残念ながら時間の関係でカットせざるを得なかった。 |
次回は初夏の花を見ながら、ぜひ中門岳まで行って見たい。 |
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狭い山頂を後にして、駒ノ小屋の前のテーブルでお弁当を広げた。今日のお弁当は全員、かわくぼ荘特製おにぎり弁当。特大おにぎり2個と焼き鮭、ウインナー、漬物それにバナナと尾瀬の名水までついていた。お米も水もおいしいからか、おにぎりもとっても美味しかった。
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午後になったら、暑いくらい陽も射してきた。途中で水場(往復6分)に下り、冷たい水を汲んだ。火照った体に染み入るようなおいしい水だった。全員無事下山。バスの待つ駐車場に14時10分到着。
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駒の湯で1時間ゆっくり温泉に浸かり、一路東京へと向かう。 |
バスの中では来年の世話人も決まり、盛会のうちに私たち4人のお役目も無事果たせた。 |
山頂部の山並み |
登山中は予報よりずっとよい天気だったが、途中栃木の辺りでは豪雨となり、事故を2件も目撃した。心配していた渋滞もなく、八王子には20時45分到着。この日の夜、東京は台風が秋雨前線を刺激した影響で、床上浸水するところも出るほどの集中豪雨があった。早めに帰れて本当によかった。 |
〜実をつけた会津駒ヶ岳の高山植物(画像クリックで拡大)〜 |